知りたい!危険なスズメバチの天敵を徹底解説!【※捕食動画つき】
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「凶暴なイメージのスズメバチだけど、天敵になる生き物っているの?」
攻撃性も高く危険な昆虫、スズメバチ。
たまにテレビでスズメバチ特集が組まれると、「最強の昆虫」なんて紹介されています。
アシナガバチの巣をも襲うスズメバチですが、そんな最強のスズメバチにも天敵はいるのか、気になりますよね…。
アシナガバチの巣がスズメバチに捕食されて亡骸になってたよ。弱肉強食の食物連鎖を感じた。
— 夏猫れん◎スローライフ送る人 (@summercatgift) July 11, 2020
純粋にスズメバチに天敵がいるのかも気になりますし、「もし天敵がいるのなら片っ端からスズメバチを倒していってほしい…!」と思っていまいますよね。
実は鳥類・哺乳類・昆虫とたくさんいますが、その中でも意外や意外、オニヤンマやニワトリも天敵なんです!
ここではスズメバチに関して気になる、
- スズメバチの天敵紹介
- 天敵を駆除に活用できるかどうか
- スズメバチに刺されないためにできること
について、くわしく解説していきます!
スズメバチをよく理解して、毎日安全に暮らせるようになれば幸いです。
それではまいります。
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スズメバチの天敵を紹介【鳥類・哺乳類・昆虫etc】
スズメバチの天敵は、ニワトリなどの鳥類やクマなどの哺乳類、オニヤンマなどの昆虫、センチュウなどの寄生虫と、数多く存在します。
その中でも大きく次の3種類に分けられます。
①スズメバチを捕食する生き物
②スズメバチに寄生する生き物
③スズメバチの巣や幼虫に寄生し、捕食する生物
この3種類に天敵を分類したものがこちら。
※それぞれの生物名をクリックすると、該当の見出しにジャンプできます。
まずは①の「スズメバチを捕食する生き物」から順に説明していきますね。
ここでご紹介する天敵生物は、講談社『超危険!スズメバチLIFE』(著:丸沢 丸)という書籍のp106〜p109を参考にしております。
①スズメバチを捕食する生き物
スズメバチの幼虫・サナギ・成虫をエサとする生き物たちです。
主に鳥類・哺乳類・昆虫が当てはまります。
オニヤンマ(鬼蜻蜒)
学名 | Anotogaster sieboldii |
---|---|
英名 | Golden-ringed dragonfly |
体長 | 約9~11cm |
食性 | 肉食 |
その他特徴 |
・日本最大種のトンボで、全国に分布。 ・水のきれいな小川や森の中に生息している。 |
ヤゴの間はミジンコ、ボウフラなどを食べ、さらに大きくなるとメダカ、おたまじゃくし、成虫になるとガ、ハエ、ハチを捕食します。
他のトンボと比べてアゴの力がかなり強く、人間が咬まれると出血することもあるほど。
そんなオニヤンマの餌食になっているスズメバチの動画がこちら。
※閲覧注意です。
動画を見るとオニヤンマが強い印象を受けますが、状況によってはオニヤンマがスズメバチに捕食されることも。
お互いが捕食・被食の関係であることがうかがえます。
その点をふまえると、駆除に活用できるかどうかは難しいかもしれません。
ニワトリ(鶏)
学名 | Lanius bucephalus |
---|---|
英名 | Chicken |
体長 | 約50~70cm |
食性 | 野生のニワトリ:雑食 日本のニワトリ:雑食で、穀物や魚粉が混ざった飼料を食べる。 |
その他特徴 | ・さまざまいる品種の中でも、卵用品種、肉用品種、卵肉兼用品種、観賞用品種の4種類に分かれる。 |
私たちにとって馴染み深いニワトリ。
ニワトリにとってスズメバチは大切なタンパク源のため、捕食することがあります。
ですがこの行動が見られるのはアジアなどに生息している野生のニワトリのみ。
日本で飼育されているニワトリは、スズメバチよりも栄養価の高いエサを食べているため、自らすすんでスズメバチを捕食することはありません。
ですがすすんで捕食しないだけで、差し出されると食べるようです。
こちらはニワトリがスズメバチの幼虫やサナギを食べている動画です。
※音量注意!ニワトリの鳴き声が入っています。
巣の撤去をした後、幼虫などの処理に困ったときは、ニワトリにエサとして与えるのもいいかもしれません。
クマ(熊)
ツキノワグマ
学名 | Ursus thibetanus |
---|---|
英名 | Asian black bear |
体長 | 約120~150cm |
食性 | 雑食 |
その他特徴 | ・主に本州に生息。 ・黒い毛皮に、胸元に白い三日月模様がある。 ・基本的に夜行性。 |
ヒグマ
学名 | Ursus arctos |
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英名 | Brown bear |
体長 | 約180~300cm |
食性 | 雑食(比較的肉食) |
その他特徴 | ・主に北海道に生息。 ・クマ科の中でも最大の体長。 |
日本で野生に生息しているのはツキノワグマ、ヒグマの2種類です。
本州にはツキノワグマ、北海道にはヒグマが多く生息しています。
どちらも雑食性で、どんぐりなどの木の実から、植物、昆虫、魚類、動物の肉などなんでも食べます。
その中でも、昆虫の数が豊富になる夏は昆虫を中心に食べます。
ミツバチやスズメバチの巣ごとスミカに持ち帰り、成虫・サナギ・幼虫・ハチミツなどを食べるんです。
木になっている巣はもちろん、養蜂場のミツバチの巣を襲うこともあります。
こちらはミツバチの巣を襲うツキノワグマの動画です。
※音量注意!ノイズが入っています。
刺されないか心配になってしまいますが。クマは硬く厚い毛皮で守られているため、ハチの針攻撃はあまり効果がないんです。
ですがまれに、スズメバチの攻撃に負けてしぶしぶ帰ってしまうことがあるそうで…。
スズメバチもクマもどちらも危険な生き物なので、駆除に活用できるかどうかは難しいですね…。
ハチクマ(蜂熊、八角鷹、蜂角鷹)
学名 | Pernis ptilorhyncus |
---|---|
英名 | Oriental honey-buzzard |
体長 | 約57~61cm |
食性 | 肉食: メインであるハチの他にも、昆虫・小鳥・カエルなども食べる。 |
その他特徴 | ・タカ目タカ科の鳥。 ・クマタカに似ており、ハチを主食としているためこの名前がついた。 |
ハチクマはアジア地域で繁殖し、冬になると温かい場所へ渡る渡り鳥です。
日本には初夏にやって来て、スズメバチやミツバチ、アシナガバチの巣や幼虫・サナギ・成虫を捕食します。
ハチクマもクマと同様に、ハチに刺されにくい体をしています。
ハチクマには小さな羽毛が蜜に生えていて、蜂の針を通さないようになっているんです。
ハチを主食としているため、スズメバチ駆除の観点からすると心強い生き物ですね。
モズ(百舌、百舌鳥、鵙)
学名 | Lanius bucephalus |
---|---|
英名 | Bull-headed shrike |
体長 | 約20cm |
食性 | 肉食 |
その他特徴 | ・日本各地に分布。 ・スズメバチはモズの「はやにえ」という習性の餌食にされる。 |
モズはタカのようなカギ型のくちばしを持っており、俊敏なスズメバチをも捕らえて離しません。
スズメバチの他にも、昆虫や両生類、甲殻類、爬虫類、小鳥などを捕食します。
またモズは「はやにえ(早贄、速贄)」という習性があり、捕らえた獲物を木の枝に突き刺す行動をします。
「はやにえ」の餌食にされた蜂の姿がこちら。
蜂の種類はクマバチという蜂です。
キレイに突き刺さっていますね…。
スズメバチは種類にもよりますが、1つの巣に働き蜂が約1,000匹にも増えることがあります。
それをふまえると。モズだけでスズメバチを駆除する、というのは難しいかもしれません。
実はこの「はやにえ」の意味にはさまざまな説があり、
- 冬が来る前の食料貯蓄説
- メスに求愛する際に食べる栄養食説
- 枝に突き刺し固定することで、エサを食べやすくする説
などがあります。
ですが昨年「メスに求愛する際に食べる栄養食説」の有力性が高いという研究結果が発表されました。
「はやにえ」を食べたモズはさえずりがうまくなり、メスにモテるというもの。
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シオヤアブ
学名 | Promachus yesonicus |
---|---|
体長 | 約2~3cm |
食性 | 肉食 |
その他特徴 | ・日本各地に分布。 ・オスのおしりには白い毛がついている。 |
アブの中では大型ですが、高い運動能力を持っており、背後からスズメバチに近づいて、口を突き刺し体液を吸います。
スズメバチの他にも、チョウやオニヤンマも捕食します。
オオカマキリ(大蟷螂)
学名 | Tenodera sinensis |
---|---|
体長 | 約6.8~9.5cm |
食性 | 肉食 |
その他特徴 | ・日本全国に分布。 ・1つの卵の鞘から200匹以上孵化するものの、無事に成虫になれるのは2,3匹と言われている。 |
オオカマキリはその大きな鎌で、昆虫はもちろんカエル、トカゲ、スズメ、ネズミなども捕食します。
スズメバチ、大型のムカデ、大型のクモはお互いに捕食・被食の関係となっており、状況や環境によりどちらが勝つかは変わってきます。
オオカマキリがスズメバチを捕食している動画はこちら。
クモ(蜘蛛)
画像はコガネグモです。
<コガネグモの特徴>
学名 | Argiope amoena |
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体長 | 約2cm |
食性 | 肉食 |
その他特徴 | ・日本全国に分布。 ・メスのみにあるお腹の縞模様が特徴。 |
コガネグモに限らず、大型のクモはスズメバチを捕食することがあります。
逆にスズメバチもクモを捕食したり、クモの巣にかかった昆虫を横取りするなど、捕食・被食の関係といえますね。
いかがでしょうか。
クマのようにスズメバチを一方的に捕食する生き物もいれば、オニヤンマやオオカマキリなど、お互いが捕食される立場だったり、さまざまな生き物がスズメバチと関係性をもっています。
次からは「②スズメバチに寄生する生き物」をご紹介していきます。
②スズメバチに寄生する生き物
スズメバチに寄生し、内側から操ったり機能を破壊したりする寄生虫たちです。
ネジレバネ(撚翅)
この前捕まえたコガタスズメバチがネジレバネ寄生個体だと判明!
— ふかしん(スズメバチの人) (@Vespidae_wasps) June 17, 2019
始めて生で見たから感動🥺
丁寧に標本にさせていただきます! pic.twitter.com/wlFpWMHsS0
学名 | Strepsiptera |
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体長 | オス:約3cm前後 メス:寄生主であるスズメバチのサイズによって変化する |
その他特徴 |
・オスは成虫になると翅・足をもつが、メスは成虫になっても芋虫状態のまま。 |
ネジレバネの中でも、スズメバチネジレバネという種が成虫のスズメバチに寄生します。
スズメバチネジレバネに寄生されると、本来の寿命より長生きする反面、働き蜂が働かなくなったり、繁殖能力がなくなったりしてしまいます。
たとえば女王蜂が寄生された場合、卵を産めなくなるため、駆除の観点から見るとうまくいきそうな感じもしますね。
ですがその分寿命が伸びてしまうのが難点です。
センチュウ(線虫)
学名 | Nematoda Diesing |
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英名 | Nematode |
その他特徴 | ・土の中や海で寄生せずに生きている種もいるが、ほとんどが寄生性を持っている。 ・基本的には細長い体をしている。 |
センチュウとは線形動物のことで、総称としてよびます。
実はスズメバチの一種・キイロスズメバチの女王蜂の7割が、このセンチュウに寄生されていて、卵巣が退化し卵が産めなくなっていることが確認されています。
これに関連して、センチュウの1種であるスズメバチタマセンチュウを活用し、スズメバチの防除に使う研究がされているんです。
今は実用するには難しいですが、今後研究がすすめば寄生虫がスズメバチを退治してくれる…ということになるかもしれません。
参考:スズメバチの手強い寄生天敵スズメバチタマセンチュウ-寄生されるハチの種類と国内分布が明らかに
③スズメバチの巣や幼虫に寄生し、捕食する生き物
巣や幼虫に寄生し、さらにそのまま捕食してしまうという恐ろしい生態の生き物たちです。
カギバラバチ
カギバラバチ科の何か。キスジセアカカギバラバチ? Taeniogonalos fasciata ? ヌルデに産卵していた。感激した。 pic.twitter.com/RiCygALwXG
— Daichi Funamoto (@DaichiFunamoto) June 6, 2015
学名 | Trigonalidae Cresson |
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体長 | 約0.5~1.2cm |
その他特徴 | ・メスはお腹の先端がカギ状になっている。 |
カギバラバチはかなり変わった寄生の方法をとります。
- 青虫の好物であるヤナギの葉に卵を産みつける。
- 産みつけられた卵のうち、運のいい卵が無傷のまま青虫に食べられ、青虫の体内に入る。
- そのまま青虫の体内で孵化し、さらに運のいい個体がスズメバチに噛み砕かれることなく肉団子になる。
- スズメバチの幼虫のエサとして巣の中に運ばれ、幼虫に食べられる。
- 幼虫の体内で成長し、頃合いをみて体内を食い破り外に出て、巣内の他の幼虫を食べ尽くし成虫になる。
なんとも運任せ&ショッキングな寄生方法ですね…!
ですがカギバラバチに寄生されると、巣内の幼虫がすべて食べつくされてしまうため、最終的に巣が崩壊する形になります。
駆除の観点から見ると頼もしいですね…!
ベッコウハナアブ
本日のお散歩写真@神戸。
— Acleris(あくれりす) (@Acleris) May 6, 2018
ピラカンサの花に来たベッコウハナアブの♀。
ベッコウハナアブ類の幼虫は地中営巣のスズメバチの巣の下に溜まるゴミで成長する。
ハナアブはどうやって卵を産むのやら? pic.twitter.com/uDgezuVOD4
学名 | Volucella jeddona |
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体長 | 約1.7~2cm |
その他特徴 | ・その名の通り花の蜜や花粉をエサとする個体が多いが、スズメバチに寄生・捕食する個体もいる。 |
幼虫のうちから蜂の巣に寄生し、巣のまわりに捨てられる幼虫やサナギ、フンなどを食べるため、「巣の掃除屋」とも呼ばれています。
秋頃、スズメバチの営巣活動が落ち着くと、巣に侵入しサナギや幼虫も食べるんだとか。
ベッコウハナアブの中でも、シロスジベッコウハナアブ、スズキベッコウハナアブ、ニトベベッコウハナアブの3種類がスズメバチに寄生します。
メイガ
学名 | Pyralidae |
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体長 | 約1.6~2.1cm |
その他特徴 | ・幼虫のうちから蜂の巣に寄生する。 ・使われていない一層目の巣盤を食べて成長する。 |
メイガの中でも、スズメバチに寄生するのはギンモンシマメイガ、モモイロシマメイガなどです。
幼虫のうちはスズメバチの巣盤を食べ、成虫になってからは巣内のサナギや幼虫を食べます。
いかがでしょうか。
ここまでたくさんのスズメバチの天敵をご紹介してきました。
ニワトリなどお馴染みの生き物もいれば、ハチクマや寄生虫などあまり知らなかった生き物もいたのではないでしょうか。
では次からは本題の「天敵を使ってスズメバチを駆除できるのかどうか」について解説していきます。
【疑問】結局、天敵を使ってスズメバチの駆除はできるの?
「スズメバチの天敵を使えば、お金や手間をかけずにスズメバチの駆除ができるんじゃない?」と考えてしまいますよね。
結論から言って、スズメバチの天敵を使って駆除するのはかなり難しいと言えます。
その理由を2つご紹介しますね。
駆除が難しい理由1:意図的にスズメバチだけ捕食・寄生させるのはムリ
意図的に自然の生き物にスズメバチだけを捕食・寄生させるのは現実的に考えてムリですよね。
世の中には何十万何百万の種類もの生き物たちがいるわけです。
そこでたとえば「日本にもっとハチクマを放せばいいのでは…。」と考えたとします。
たしかにハチクマはスズメバチを主食としていてるため、他の生き物より確実に駆除してくれそうですが…。
その方法もかなり厳しいといえるでしょう。
理由は次の3つです。
①ハチクマはスズメバチの他にもカエルや小動物を食べます。
ハチクマは渡り鳥のため、暖を求めて別の国へ次々と渡っていきます。
そのため出産・子育てはかなりスピード勝負らしく、主食はスズメバチであるものの、急いでいるときはカエルや小動物も食べるんだそうです。
そんなハチクマに「スズメバチだけ食べろ!」というのはムリがありますよね…。
②スズメバチは数がかなり多いです。
1つの巣に1,000匹いたとして、日本中のスズメバチの巣を食べてもらうのはムリがありますよね…。
③生態系が崩れてしまうおそれも潜んでいます。
たとえば、運良くハチクマに日本中のスズメバチを食べてもらったとします。
そうなると今度はエサ不足になり、本来食べないはずの小動物や人間をおそうようになるかもしれません。
さらにスズメバチに捕食されるはずの害虫が大量発生し、畑が荒らされて野菜が食べれない!なんて事態に発展してしまうことも考えられます。
日本固有生物の絶滅も、外来生物が原因…なんてよく聞きますよね。
駆除が難しい理由2:そもそも飼育が難しい生き物ばかり
ニワトリはヒヨコをペットショップで購入することで飼育は可能です。
ですが野生に生息しているクマやハチクマ、モズを捕まえて飼育するのは、法律上禁止されています。
これは鳥獣保護管理法により、次のように定められているためです。
第八条 鳥獣及び鳥類の卵は、捕獲等又は採取等(採取又は損傷をいう。以下同じ。)をしてはならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。
一 次条第一項の許可を受けてその許可に係る捕獲等又は採取等をするとき。
二 第十一条第一項の規定により狩猟鳥獣の捕獲等をするとき。
三 第十三条第一項の規定により同項に規定する鳥獣又は鳥類の卵の捕獲等又は採取等をするとき。
海外から輸入された動物を購入し飼育する場合も、国や自治体の許可が必要になります。
またクマやハチクマといった、人間に危害を加えるおそれがある生き物の飼育も、原則禁止となっています。
これも動物の愛護及び管理に関する法律により定められているためです。
参考:動物の愛護及び管理に関する法律 第二十五条の二(特定動物の飼養及び保管の禁止)
また昆虫やクモなどは他の動物よりも手に入りやすいですが、昆虫の飼育もなかなかに大変です。
虫嫌いの人はもってのほかだと思いますし、エサや気温の変化に気をつけなければすぐ死んでしまいます。
ハチ駆除のためだけに飼育するのはかなり難しいのではないでしょうか。
かなり気の遠い戦いになりそうです…。
この2つの理由から、天敵を利用したスズメバチの駆除は難しいといえます。
ですが現在、スズメバチの天敵を使って駆除・防除ができないか、研究がすすんでいるんです。
上でもご紹介しましたが、センチュウという寄生虫を活用した研究ですね。
女王蜂がセンチュウに寄生されると、卵を産めなくなります。
女王蜂は生涯で多いときで1,000個以上もの卵を産むため、センチュウの寄生はかなりはかなりの効果があるといえます。
もしすでにスズメバチの巣が家の周りにある場合、早めにプロにお願いして駆除してもらいましょう。
次でもスズメバチに刺されにくくなる方法を紹介していますが、どんなに気をつけていても刺されてしまうことはあります。
とくに小さなお子さんやペットがいるお家だと、不安はつきものですよね…。
鉄は熱いうちに打て、と言いますが、スズメバチの巣も見つけたら早めに駆除してもらったほうが、危険も少なく費用も抑えることができますよ!
私たちみんなのハチ駆除屋さんでは、ハチの駆除のご相談を常時受け付けています。お気軽にご相談ください!
コラム:天敵以外にもあるスズメバチの弱点
「天敵を使って駆除するは難しいのか〜…。」と、落ち込んでいる方ご安心ください。
現状、天敵を利用しての駆除は難しいですが、天敵以外にもスズメバチには弱点があるんです!
それはズバリ、「雨」と「寒さ」です。
雨で羽が濡れるとスズメバチはうまく飛べなくなり、動きが鈍くなります。
また、スズメバチは変温動物のため、寒くなると体温も下がり最終的には死んでしまいます。
そのためこのような凍らせて退治するスプレーも販売されています。
こちらの商品はハチ専用のものではありませんが、ハチと同じ変温動物のカメムシやムカデ、クモなどの害虫に効果があります。
スズメバチは他のハチより凶暴で毒性も強いため、自力での駆除するのはかなり危険です。
駆除する際は、必ずプロのハチ駆除業者に頼むようにしてください。
スズメバチ駆除の危険性については、こちらの記事で詳しく紹介してしているので参考にしてみてくださいね!
ただ「護身用に家に殺虫スプレーを置いておきたい…!」という方は、1本持っておくと安心ですね。
[+] もっと詳しく
スズメバチに刺されないためにできること
これを読んでいるあなたも、天敵を使って駆除したいと考えるぐらいですから、「できるだけ近寄りたくない」「スズメバチに刺されるのが怖い!」という方も多いと思います。
ですがスズメバチに刺されないためには、自分で自分の身を守るほかありません。
ここではスズメバチに極力刺されないような方法をご紹介します。
まわりにスズメバチが飛んでいるときや、登山するときなど、ぜひ参考にしてくださいね。
次の2つを見ていきますよ!
- 刺されないための行動
- 刺されないための服装・装飾品
スズメバチに刺されないための行動
スズメバチに刺されないために、以下の行動を心がけましょう。
- 巣の周りで騒がない
ハチは音に敏感です。
スズメバチと出会うと、びっくりして大声を出してしまいそうになりますがグッとこらえてください。 - 巣の周りで大きな動きをしない
ハチが「巣が攻撃される…!」と勘違いして、逆に襲いかかってくることがあります。
- 巣に近づかない
1番は巣に近づかないことです。
もしスズメバチの巣に近づくと、スズメバチは「飛び回って警戒→アゴをならして威嚇→最終手段・針攻撃」という段階で攻撃してきます。
スズメバチを見かけたら、ゆっくり静かにその場を離れるようにしましょう。
スズメバチに刺されないための服装・装飾品
上で紹介した行動に加えて、服装や装飾品でもスズメバチに刺されるのを防げます。
- 白い服装をする
ハチは黒色に強く反応します。
「スズメバチの天敵であるクマが黒色のことから、本能的に黒を嫌っている」という説もあるほど。
頻繁にスズメバチが飛んでいるときは、白い帽子をかぶったり、服装も明るめの色のものを着ると安心です。 - 香りは控えめにする
ハチはニオイにも敏感です。
香水や柔軟剤、汗、ジュースのニオイにも反応し警戒します。
外に洗濯物を干す際は柔軟剤の香りは控えめにしたり、庭にジュースを置きっぱなしにしないようにしましょう。 - 肌はなるべく隠す
汗をかきやすい首元、髪の毛で黒い頭など、ハチが反応しやすい箇所はタオルや帽子で隠すようにしましょう。
とはいえスズメバチの毒針は長く鋭いため、服を突き破ってしまうほどです。
登山などする際は、なるべく厚手のインナーや上着を着るようにしましょう。
いかがでしょうか。
まわりでスズメバチが飛んでいるときや、スズメバチがでそうな山や森に行くときは、行動・服装・装飾品に気をつけるようにしてくださいね。
ここで紹介した行動や服装など、どんなに気をつけていても刺されてしまうことはあります。
近くでスズメバチの姿を見かけたら、油断せずに静かにゆっくりその場を離れましょう。
もし家や庭にスズメバチの巣があったら…
もし身の回りでスズメバチの巣を見つけたら、早めに駆除しましょう。
スズメバチは次のようなところによく巣を作ります。
巣を作りやすい場所スズメバチは雨に弱いので、雨風をしのげる狭い場所に巣を作る傾向があります。
- 地中
- 木の隙間
- 屋根裏
- 床下
- 換気扇フードの中
(引用元:うちに出たのはスズメバチ?ここを見て確認しよう)
ちなみによくスズメバチと間違われやすい、アシナガバチと比べたときの特徴はこちらになります。
スズメバチ アシナガバチ 【共通点】
- ミツバチのような体の丸みが無い。
- トンボやバッタ、ハエ、クモなどの昆虫を捕まえて幼虫に食べさせる。
- 同じ針でなんども刺すことが出来る。
【スズメバチの特徴】
- 大きさは2〜5cm程度。
- 速く飛ぶ。そのはやさは時速40kmにもなる。
- 攻撃的で、巣に近づいただけで攻撃してくることもある。
- 巣は球型。
【アシナガバチの特徴】
- 大きさは2〜3cm程度。
- 長い足を垂れ下げてフラフラ飛ぶ。
- スズメバチより大人しく、アシナガバチから攻撃をしてくることは少ない。
- 巣はシャワーヘッド型。
スズメバチはアシナガバチや他のハチと比べて、凶暴かつ毒性もかなり強く危険なハチです。
自力での駆除もかなり危険がともなうため、必ずハチ駆除業者に依頼するようにしましょう。
「すぐにでも業者に頼みたい!」という場合は、駆除件数7万件以上(※)の実績を誇る、私たちみんなのハチ駆除屋さんにご相談ください!※2023年7月時点の情報
まとめ
ここまで読んでいただきありがとうございます!
この記事のポイントは次の3つになります。
もしすでに家や庭に巣を作られている場合は、刺されてしまう危険があるため、早めに業者に駆除してもらいましょう。
この記事を読んでスズメバチに関する疑問がなくなり、毎日安心して暮らせるように祈っています。
しま子でした。
当サイトは、70,000件*以上のハチ駆除実績を持つ「みんなのハチ駆除屋さん」が運営しています。
ハチの巣の見分け方から安全な駆除方法までをわかりやすく解説しています!
*2023年7月時点